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月経前のつらさに対してできること ~PMS・PMDDの非薬物療法について~

[2025.05.18]
月経前のつらさに対してできること ~PMS・PMDDの非薬物療法について~

月経前のつらさに対してできること
~PMS・PMDDの非薬物療法について~

■ PMS・PMDDとは?

月経前になると、心や体にさまざまな不調を感じることがあります。

このような状態を「PMS(⽉経前症候群)」といい、特に気分の落ち込みやイライラ、不安感がとても強く、日常生活に支障をきたすような場合は「PMDD(⽉経前不快気分障害)」と呼ばれます。

PMSは多くの女性が経験するもので、PMDDはその中でも症状が特に重いケースです。

症状は排卵後〜⽉経開始までに現れ、⽉経が始まると自然に軽くなることが多いです。

■ 薬を使わない対策ってあるの?

薬に頼る前に、あるいは薬と一緒に、生活習慣を整えることで症状をやわらげる方法があります。

食事の内容や過ごし方を少し変えるだけでも、「気持ちが軽くなった」「身体がラクになった」と感じる方も多いです。

以下では、特に食事で気をつけたいポイントをご紹介します。

食事でできるPMS・PMDD対策

◎ 積極的にとりたい食品

① 複合炭水化物(ふくごうたんすいかぶつ)

→ 気分の安定やエネルギー補給に◎
例:玄米、オートミール、全粒粉パン、野菜、果物、豆類 など

② たんぱく質をしっかりと

→ 満腹感が得られ、気分も落ちつきやすくなります
例:魚(特にサバやサケ)、鶏肉、豆腐、納豆、卵、ナッツ など

③ 良質な脂質(ヘルシーな油)

→ ホルモンのバランスや炎症を抑える働きも
例:アボカド、オリーブオイル、ナッツ類、青魚(サバ・イワシ)など

④ 野菜と果物

→ ビタミンやミネラル、食物繊維が豊富
カルシウム:葉物野菜、乳製品 → 気分や頭痛の安定に
マグネシウム:ナッツや種 → 膨満感や乳房の張り対策に
ビタミンB群やDもPMS予防に役立つとされています

⑤ 少量ずつこまめに食べる

→ 血糖値の急な変動を防ぎ、気分のムラをやわらげます
→ 1日3回ではなく、5~6回に分けて少しずつ食べるのがおすすめです

✖ 避けたい・控えたい食品

砂糖が多いもの(ジュース・お菓子など)

→ 気分の落ち込みやイライラを悪化させることがあります

加工食品・スナック菓子

→ 塩分・添加物が多く、むくみやお腹の張りの原因に

カフェイン(コーヒー、紅茶、エナジードリンクなど)

→ 不眠や不安感を強める可能性があります

アルコール

→ 気分の不安定さや睡眠の質の悪化につながることも

脂っこいもの(特に揚げ物や加工肉)

→ 月経痛や体のだるさが強くなる場合があります

自分に合った工夫を見つけましょう

食べ物の感じ方や体への影響は人それぞれ。「これを食べたら調子がいい」「これは控えた方がラク」など、少しずつ自分の体と向き合いながら試してみましょう。

● 実践のコツ

  • 1週間分の献立やおやつを事前に考えておく
  • 加工されていない自然な食材を中心に
  • お腹が空いた/満たされた感覚に目を向ける
  • 水分補給も忘れずに

■ 最後に

「どうして毎月こんなにつらいんだろう…」そんなふうに思っている方も多いと思います。

けれど、少しの工夫で「毎月のつらさ」が和らぐこともあります。無理のない範囲で、できることから始めてみてくださいね。

必要があれば、医療機関での相談もぜひご利用ください。

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