練習を始める前に、「どこから手をつけるか」を決めることが大切です。この記事では、自分の苦手を整理するリストの作り方を説明します。
いきなり一番つらいことから始めなくていい
自宅での練習は、やさしいものから段階的に進めます。「一番怖いこと」からやる必要はありません。
そのためにまず、自分の苦手を整理したリストを作ることが必要です。
苦手リストの作り方
① 書き出す
自分が今、避けていること・確認していることを思いつくまま書き出します。多いほどよいので、「これは違うかも」と迷うものも全部書いてください。
例(手洗いの場合):
- トイレのドアノブを触る
- 公衆トイレを使う
- 他の人の触ったものを触る
- 生ゴミを触る
例(鍵確認の場合):
- 自転車の鍵を閉めて離れる
- 玄関の鍵を閉めて外に出る
- ガスの栓を確認せずに出かける
- 旅行先に鍵をかけたまま泊まる
② 不安の点数をつける
書き出した項目それぞれに、「不安の大きさ」を0〜10の点数でつけます。
- 0:全く不安を感じない
- 5:かなり不安だが、なんとかできそう
- 10:考えるだけで耐えられないほど不安
③ 点数の低い順に並べ替える
点数が低いものほど練習の最初の課題に向いています。3〜4点くらいのものが最初の練習に適しています。
「これは違うかも」と迷ったら全部書いていい
リストを完璧に整理しようとしなくて大丈夫です。「これは強迫症状じゃないかも」と迷っても、とりあえず書いてください。
まず出し切ることが大事です。整理は先生と一緒にやればいいのです。
今週やってみること
苦手なことを3つ以上書き出して、それぞれに0〜10の点数をつけてみましょう。
点数の順番に並べ替えられたら、さらによいです。
次回の受診で話してみるヒント
書いたリストを持参して、先生と一緒に順番を確認しましょう。「ここから始めよう」という項目を一緒に決めることができます。
シリーズ:自宅でできる練習ガイド
- 第1回:不安と確認行為の「悪循環」を知る
- 第2回:自分の「苦手リスト」を作ってみよう(この記事)
- 第3回:家での練習の進め方——ステップごとの手順
- 第4回:練習中に出てくる「やめたい気持ち」への対処
執筆・監修:精神保健指定医 野口晋宏