「薬を飲み始めてから、あの人が変わった気がします」。以前よりよく笑うようになった人もいれば、反対に笑わなくなった人もいます。怒りっぽくなった、ぼんやりしている、話し方まで違うといった変化を、私たちはひとまとめに「性格が変わった」と呼びます。けれどもその言葉のなかには、回復と副作用、感情と体の動き、そして薬の量の問題まで混ざっています。
「別人みたい」は、何が変わったのでしょう
久しぶりに会った家族が、以前より穏やかに話すようになっていたらどう感じるでしょうか。「元気になってよかった」と思うかもしれませんし、「あの人らしい勢いがなくなった」と心配するかもしれません。同じ変化を見ても、受け取り方は一つではありません。
さらにややこしいのは、外から見える振る舞いと本人の内側で起きていることが、必ずしも一致しない点です。会話が減った人は、気持ちが沈んでいるのでしょうか。薬で眠いのでしょうか。それとも、話したい気持ちはあるのに表情や動きが出にくくなっているのでしょうか。周囲からは、どれも同じ「無口になった」という変化に見えます。
抗精神病薬を服用した人たちの体験を集めた研究でも、症状が軽くなって自分らしさを取り戻したと感じる人と、大切な自分の一部を失ったように感じる人の両方がいました。本人が「助かった」と思う変化を家族が寂しく感じることもあれば、その反対もあり得ます。「本人はどう感じているか」を抜かしてしまうと、話はすれ違ってしまいます。
変化を考える入口は大きく四つあります。
一つ目は、病気の症状が和らいでもともとの振る舞いが戻ってきた可能性です。二つ目は、不安だけでなく喜びまで弱く感じるような感情の幅の変化です。三つ目は、顔の表情や体の動きに現れる変化です。そして四つ目は、眠気や薬の量が生活に影響している可能性です。
たとえば統合失調症では、病気そのものによって表情や声の抑揚が乏しくなり、意欲が低下することがあります。一方で、薬によって感情が平らになったように感じたり、眠気で反応が鈍くなったりすることもあります。「表情がない」という外からの様子だけでは、どちらの話なのか決められません。
ですから「性格が変わったのか」と考えるより先に、「何を楽しめるようになり、何を楽しめなくなったのか」「気持ちが違うのか、動きが違うのか」と尋ねてみます。この視点を持って薬ごとの話に進むと、「別人みたい」という言葉の輪郭が少しずつ見えてきます。
パキシルで「気にしない人」になった?
以前は相手の何気ない一言が何日も頭から離れなかったのに、パキシル(パロキセチン)を飲み始めてからあまり引きずらなくなったとします。これは、うつ状態が改善して心に余裕が生まれたのでしょうか。それとも、薬がその人の性格に働きかけたのでしょうか。
じつは「抗うつ薬で性格の測定結果が変わるか」を調べた研究があります。2009年に報告された試験では、うつ病の成人をパキシル、プラセボ(有効成分を含まない薬)、認知療法の三つに割り当て、うつ症状と性格の自己評価がどう変わるかを比較しました。
パキシルを服用した人たちは、うつ症状の改善の程度を考慮しても、神経症傾向や外向性の尺度でプラセボ群より大きな変化を示しました。うつ症状が同じ程度に改善した人同士を比べると、神経症傾向の変化量は6.8倍、外向性では3.5倍でした。「薬を飲んで変わった」という感覚には、研究で捉えられる側面もあるわけです。
ただし、ここで測っているのは本人が質問票にどう答えたかであって、人間としての核が別のものになったかどうかではありません。うつ状態のときには、自分を「不安が強く、社交的ではない人間だ」と評価しやすいという考え方もあります。この試験は、回復だけでは説明しきれない変化の可能性を示しましたが、別の抗うつ薬でも同じことが起きるかどうかは確かめられていません。
もう一つ、本人にとってはこちらのほうが切実かもしれない変化があります。
「嫌なことを気にしなくなったのは助かります。でも、好きな音楽を聴いても何も感じません」
これは単に不安が軽くなったという話とは違います。抗うつ薬の服用中には、悲しみや怒りだけでなく、うれしさや親しい人への関心まで薄くなったと感じることがあります。このように感情の反応が全体に弱くなる状態は、感情鈍麻と呼ばれます。「傷つきにくくなった」と「心が動かなくなった」は、似ているようで違います。
2017年のインターネット調査では、抗うつ薬で治療中のうつ病患者669人のうち46%が感情鈍麻があると答えました。ただし、この数字を「抗うつ薬を飲むと46%の人に副作用が出る」と読むことはできません。感情鈍麻の強さは、残っているうつ症状の強さとも関連していたからです。薬による変化なのか、まだ改善していない症状なのか、あるいは両方が関係しているのかを考える必要があります。
SSRIによる無関心や感情の鈍さについては、飲み始めた直後ではなく時間がたってから気づく場合や、用量が多いほど現れやすい可能性も指摘されています。最初は楽になったと感じていても、あとから「何にも興味が持てない」と気づくことがあるのです。
抗うつ薬の働きについて、まず感情の受け取り方が変わり、その後の日々の人間関係や経験を通して気分の改善につながっていくと説明する研究者もいます。これは一つの説明モデルですが、変化を「性格の改造」とだけ考えないための手がかりになります。
大切なのは、不安が減ったことと、喜びまで減ったことを一緒にしないことです。以前ほど傷つかなくなった今の自分が好きなのか、それとも大事にしていた楽しみまで遠のいてしまったのでしょうか。その違いは、薬の効果を考えるときに置き去りにできません。
サインバルタで性格が変わった気がするのはなぜ?
サインバルタ(デュロキセチン)についても、「飲んでから以前の自分と違う」という感覚は、いくつかの変化に分けて考えられます。眠れなくなって落ち着かないのか、逆に眠気が強くて会話が減ったのか、それとも気分は軽くなったのに、好きなことに心が動かなくなったのでしょうか。
サインバルタはセロトニンとノルアドレナリンに関わる抗うつ薬です。ノルアドレナリンへの作用から「刺激が強くなり、不安も強まるのでは」と想像するかもしれません。しかし、全般不安症への有効性を示唆する研究もあり、この物質を増やすという説明だけで気分や人柄の変化を予測できるわけではありません。
眠気に関しても出方は一方向ではありません。飲むと眠れなくなる人がいる一方、眠くなる人もいます。周囲が「活動的になった」「元気がなくなった」と感じる変化の一部には、こうした睡眠や眠気の違いが表れている可能性があります。
また、抗うつ薬の服用中に感情が薄く感じられたときは、薬に伴う感情鈍麻だけでなく、うつ症状が残っている可能性も考えます。「以前ほどつらくないけれど、楽しくもない」という言葉だけでは、その二つを区別できません。
パキシルで性格尺度の変化が報告されたからといって、同じ数字や結論をサインバルタに当てはめることはできません。薬の名前から性格の変化を決めつけるより、「眠れない」「眠い」「悲しみが和らいだ」「喜びも弱くなった」と体験を具体的に言葉にするほうが、起きていることに近づけます。
メイラックスは「おとなしくなる薬」なのでしょうか
「メイラックスを飲んだら、人が変わるほどおとなしくなるのでしょうか」。不安が強く、いつも緊張していた人が穏やかになると、家族は安心する一方で、ぼんやりして元気がなくなったようにも感じます。ここでも、落ち着いたことと活動する力まで鈍ったことを分けて考えてみます。
メイラックス(ロフラゼプ酸エチル)は長く作用するベンゾジアゼピン系抗不安薬です。血液中の薬の量が半分になるまでの時間、つまり半減期は約122時間とされています。半減期の長さがそのまま眠気の続く時間を意味するわけではありませんが、作用が急に切れにくいという利点がある一方で、必要以上に影響が持ち越される可能性もあります。安心して過ごせるようになったのか、それとも日中も眠くて動けないのかは、同じ「静かになった」という様子でも別の話です。
ところがこの系統の薬には、逆向きの変化もあります。不安を抑えるはずの薬で、かえって怒りっぽくなることがあるのです。これを脱抑制といい、普段なら抑えられていた衝動的な言動が表に出る場合があります。お酒を飲んだときに普段と違う振る舞いになる人がいるのと似ています。「薬を飲んでから攻撃的になった」という変化も、性格の問題だけでは片づけられません。
また、抗不安薬は使い続けるうちに手放しにくくなることがあり、薬の変更や中止にも配慮が必要です。「危ない薬かどうか」だけで怖がるより、どの時間帯に楽になり、どの時間帯に眠気や振る舞いの変化が出たかを確かめるほうが役立ちます。自分の判断で急にやめるのではなく、その変化を処方医と一緒に見直すことが大切です。
リーマスは、同じ量でも体の中で変わります
リーマス(炭酸リチウム)では、少し違う角度から「別人みたい」という変化を考えます。昨日まで普通に話していた人が、急に言葉をうまく話せなくなり、ふらついて混乱していたとします。周囲が「様子がおかしい」と感じたとき、性格より先に確認したいのは体の状態です。
リチウムは主に腎臓から排泄されるため、同じ量を飲んでいても、体内の濃度が同じとは限りません。暑さで汗をかいた日や下痢が続いた日、食事や水分を十分に取れない日には、脱水によって血液中の濃度が上がることがあります。腎機能の低下のほか、一部の痛み止めや利尿薬、血圧の薬といった併用薬も関係します。
リチウムは、治療に用いる血中濃度の範囲が比較的狭い薬です。手の震えや吐き気だけでなく、歩き方がおかしい、言葉がもつれる、話がかみ合わないといった変化が出た場合は、リチウム中毒の可能性も考えます。本人が「今日は頭が働かない」と訴えていても、周囲にはぼんやりした人や怒りっぽい人に見えるかもしれません。
こうした急な変化は、次の定期診察まで待たずに速やかに医療者へ伝える必要があります。リーマスで大切なのは「性格が変わる薬かどうか」という二択ではなく、服用量が変わらなくても体調によって薬の影響が変わり得るという視点です。
コンサータで「別人になる」のは、良い変化? 悪い変化?
いつも話の途中で言い返していた人が、コンサータを飲み始めてから一呼吸置けるようになったとします。家族は「穏やかになった」と喜びますが、本人は「前ほど勢いよく話せなくなった」と感じるかもしれません。二人が見ているのは同じ変化でも、その評価は違います。
コンサータはADHDの治療に使われる刺激薬です。ADHDでは注意や行動だけでなく、感情を自分で調節することに難しさがある場合があります。刺激薬による治療で、以前は抑えにくかった感情を扱いやすくなる人もいます。「怒らなくなった」というのは、自分の気持ちを失ったのではなく、気持ちに振り回されにくくなったという変化かもしれません。
一方で、刺激薬によっていらだちや怒りっぽさが出る場合もあります。成人ADHDの解説書では、とくに薬の作用が弱まってくる時間帯に目立つことがあると紹介されています。朝は落ち着いているのに夕方になると険しい顔をするなら、一日を通した「性格」で説明するより、時間帯を手がかりにするほうがよさそうです。
また、周囲は「静かで扱いやすくなった」と受け取っていても、本人は「笑うことも気持ちを表に出すことも減った」と困っている場合があります。刺激薬では、感情表現が乏しくなることや不眠も治療を考える際に確認する項目です。大切なのは、周囲にとって都合よく振る舞うことと、本人が過ごしやすいことを混同しないことです。
適切な量は人によって大きく違います。医師は効果と困っている変化を見ながら量を考えます。同居する人の観察が本人には気づきにくい変化を教えてくれることもありますが、本人の実感も同じくらい大切です。ここで挙げた知見は刺激薬全般についてのものであり、コンサータを飲んだ人にどの変化がどの程度起こるかを示す数字ではありません。
周囲から「落ち着いた」と言われたとき、「その落ち着きで楽になったのか、それとも自分らしさまで縮んだと感じるのか」を本人にも尋ねてみたいところです。
エビリファイで顔つきが変わるのはなぜ?
「エビリファイを飲み始めて、顔つきが変わった気がします」。鏡でそう感じる人もいれば、家族の顔を見てそう話す人もいるでしょう。ここで考えたいのは、顔そのものの形と、顔を動かす働きの違いです。
エビリファイ(アリピプラゾール)の医薬品インタビューフォームには、「仮面状顔貌」という副作用の報告があります。表情の動きが少なくなり、顔が仮面のように見える状態です。同じ資料にはパーキンソニズムや鎮静の報告もあります。これは顔の骨格が変わるという話ではなく、表情を作る動きが減ることで、印象が変わって見えるという変化につながります。
体を動かす仕組みには脳のドパミンが関わっています。抗精神病薬によるドパミンD2受容体への作用は、手の震えや筋肉のこわばり、動きの乏しさといった錐体外路症状につながることがあります。飲み始めや増量の直後には、首や目、舌の筋肉が強く縮こまり、首が反り返ったりねじれたまま戻らなくなったりすることもあります。これは急性ジストニアと呼ばれます。本人は以前と同じように笑っているつもりでも、周囲からは「感情がない」「冷たくなった」と見えてしまうかもしれません。
反対に、じっとしていられなくなる変化もあります。アカシジアと呼ばれる状態では、座っているのがつらくなり、歩き回ったり立ったり座ったりを繰り返したりします。これは本人の意思で簡単に止められるものではありません。薬の開始や増量のあとに現れる場合があり、不安や病気による興奮と取り違えて薬を増やすと、さらに悪化することもあります。「落ち着きがない性格になった」と片づけてしまうと、この苦しさが見えなくなります。
もう一つ忘れたくないのは、病気自体の影響です。統合失調症では顔の表情や視線、声の抑揚が乏しくなることがあり、薬による運動症状と見た目が重なる場合があります。だからこそ「顔つきが変わった」という気づきは診察の入口になります。いつから表情が乏しくなったのか、手足の動きも変わったのか、本人は落ち着いているのか、それとも苦しいのでしょうか。その違いを聞くと、顔つきの問題だと思っていたことが別の形で見えてきます。
リスパダールで「廃人になる」は本当なのでしょうか
「リスパダールを飲むと、廃人のようになるのでは」。怖い言葉ですが、何が心配なのでしょうか。朝起きられない、返事が遅い、好きだったことをしない、表情が動かないといった変化を見ると、家族には「別人になった」と映るかもしれません。
リスパダール(リスペリドン)は、幻覚や妄想などを和らげるための抗精神病薬です。ただ、眠気や思考の鈍さ、意欲や感情の乏しさを経験する人もいます。症状の改善と、本人の生活で失われたものは分けて考える必要があります。
2019年に発表された、抗精神病薬の服薬体験をまとめた研究には対照的な語りがありました。症状が軽くなって自分の生活を取り戻した人がいる一方で、感情や意欲が鈍り、自分らしさの大切な部分が失われたと感じる人もいました。リスパダールだけの研究ではありませんが、症状が減ったかどうかだけでは薬を評価できないことが伝わります。
リスパダールの作用は、体内で作られる活性代謝物によって長く続きます。せん妄治療を扱った書籍では、強い興奮に対して量が多くなりすぎると、その後1〜2日間は過鎮静が続く場合があると説明されています。なかなか眠らないからと薬が増え、翌日にはふらついてしまうことがあるのです。これはせん妄治療の話であり、外来患者全体に起こる割合を示すものではありません。
また、眠気の原因はリスパダール一つとは限りません。併用する抗不安薬や抗うつ薬、睡眠の問題、ほかの病気も検討します。統合失調症自体にも、表情や意欲が乏しくなる症状があります。
「廃人になる」という言葉は、薬の作用を正確に表していません。しかし、その奥にある「頭が働かない」「何にも喜べない」「会話についていけない」という苦しさは本物です。何が改善し、何ができなくなったのでしょうか。 その両方から考えることが、本人にとっての治療の意味を確かめる出発点になります。
病気でない人がリスパダールを飲んだら?
健康な人が飲んだ場合、副作用だけが出るのでしょうか。健康な成人男性6人を対象とした単回投与試験では、2mgを服用した群の1人に軽い起立性低血圧がみられました。また、別の成人男性6人に1mgを7日間投与した試験では、調べた多くの項目で反復投与による異常は認められませんでした。
治療すべき症状がなければ、症状の改善という利益を感じる前提が異なるため、体への影響に目が向きやすいと考えられます。ただ、こうした小規模で短期間の試験から、健康な人には必ず副作用だけが出るとも、長く服用すれば安全だとも言えません。「普通の人の人格が変わる」と示した研究があるわけでもありません。
「性格が変わりました」を、診察で伝わる言葉にする
診察の場で「別人みたいです」とだけ伝えても、原因を絞り込むのは難しいものです。次の四つのポイントを添えると、変化の中身が見えやすくなります。
いつから。 薬の開始や増量、変更といった出来事と、どのような前後関係があるでしょうか。
何が変わったか。 喜び、怒り、眠気、表情、手足の動きのうち、どの変化が起きたでしょうか。
いつ目立つか。 服薬のあとでしょうか、夕方でしょうか、それとも翌朝まで続くのでしょうか。
何に困るか。 会話、仕事、家事、人間関係のなかで、具体的に何が難しくなったでしょうか。
たとえば「穏やかになったけれど、好きなことも楽しめません」「座っていたいのに体が落ち着かず歩き回ってしまいます」といった伝え方です。本人が「楽になった」と話し、家族が「笑わなくなった」と話していても、その違いはどちらかを否定する材料ではありません。どちらも大切な診察の手がかりになります。
次のような場合は、次の定期診察を待たずに速やかに医療者へ連絡する必要があります。
- 首や目、舌の筋肉が強く緊張して、曲がったまま戻らない(急性ジストニア)
- 高熱が出て、筋肉が強くこわばり、意識がぼんやりする(悪性症候群と呼ばれる重い副作用の可能性があります)
- 抗うつ薬を始めた直後や増量した直後に、強い焦りやいらだち、死にたい気持ちが出てきた
- リーマスを服用している最中に、急な混乱、歩きにくさ、言葉のもつれなどが出た
薬を続けるかやめるかの二択に、急いで結論を出す必要はありません。自分で勝手に薬を減らしたり中止したりせず、良くなった症状と困っている変化の両方を主治医と一緒にもう一度見直します。「性格が変わった」という違和感は、その人らしい生活を取り戻すための大切な情報です。
よくある質問
Q. パキシルやサインバルタで感情が薄くなったら、薬が効いている証拠ですか? つらい感情が和らぐことと、喜びまで感じにくくなることは別です。薬による感情鈍麻とうつ症状の残存の双方が考えられるため、何を感じにくくなったのかを具体的に確かめます。
Q. コンサータで無口になったら、薬が合っていないのでしょうか? 感情を調節しやすくなったのか、それとも感情を表に出しにくくなったのかによって意味が違います。本人と家族の見方、現れる時間帯、用量も判断するための手がかりになります。
Q. エビリファイやリスパダールで表情が乏しくなったら、元に戻らないのでしょうか? 薬による運動症状や過鎮静のほか、病気自体の症状などが考えられます。見た目だけで回復の見通しを決めつけず、変化の時期や内容を診察で確かめていきます。
参考にした資料(要約・再構成。原文の転載ではありません)
- 『ジェネラリストのための 向精神薬の使い方』宮内倫也。
- 『自信がもてる! せん妄診療 はじめの一歩』小川朝生、羊土社。
- 『精神診療プラチナマニュアル』松崎朝樹、メディカル・サイエンス・インターナショナル。
- 『統合失調症薬物治療ガイドライン2022』日本神経精神薬理学会・日本臨床精神神経薬理学会、医学書院、2022年。
- 「Personality change during depression treatment: a placebo-controlled trial」Tang TZほか、Archives of General Psychiatry、2009年。
- 「SSRI-Induced Indifference」Sansone RA・Sansone LA、Psychiatry (Edgmont)、2010年。
- 「Emotional blunting with antidepressant treatments: A survey among depressed patients」Goodwin GMほか、Journal of Affective Disorders、2017年。
- 「How do antidepressants work? New perspectives for refining future treatment approaches」Harmer CJほか、The Lancet Psychiatry、2017年。
- 「Experiences of taking neuroleptic medication and impacts on symptoms, sense of self and agency: a systematic review and thematic synthesis of qualitative data」Thompsonほか、Social Psychiatry and Psychiatric Epidemiology、2019年。
- 『リスパダール 医薬品インタビューフォーム』ヤンセンファーマ・PMDA収載。
- 『エビリファイ 医薬品インタビューフォーム』大塚製薬・PMDA収載。
- 『Taking Charge of Adult ADHD』Russell A. Barkley・Christine M. Benton、Guilford Press。